高校英作文の急所:冠詞

1. 名詞には必ず冠詞がつくわけではありません。無冠詞で用いることもあります。それは、以下のような場合です。

• 一般論を述べている場合：Wolves are dangerous. （おおかみは危険である）
• 朝ごはん、昼ごはん、夕ごはんなど：I haven't eaten lunch yet. （まだ昼ごはんを食べていない）
• スポーツ名：play soccer（サッカーをする）
• 「by＋交通手段、by＋通信手段」：by bus（バスで）、by train（電車で）、by taxi（タクシーで）、by email（Ｅメールで）
• 役職・官職名が人名の前に置かれる場合、または、補語の位置に置かれる場合：President Bush ブッシュ大統領、He was elected chairman.（彼は議長に選ばれた）
• 物自体というよりは、その物が果たす「役割・機能」に重点が置かれた場合：go to school（学校に行く）、go to bed（寝る）
• 駅名：Tokyo Station（東京駅）

2. ふだんa がつかない名詞であっても、形容詞などの修飾語がつくことで、「１つの種類」というニュアンスが加わって、a がつくことがあります： have a light breakfast 軽い朝食を取る (朝食にも、良い朝食、軽い朝食、重い朝食、などといろいろな種類があります。そういう種類を重視すると、たくさんの「数」の朝食があることになります。「数」がたくさんな以上、１つ１つには冠詞のa がつきます）
3. 定冠詞（the）がつくのが基本となる場合をおさえましょう：

• 唯一の天体や方角につくthe：The sun sets in the west.（太陽は西に沈む）
• その名詞が指すものすべてにかんして言える話をしているとき：The horse is useful. （＊しかしこの言い方は、ある特定のその馬は、役に立つ馬だ、と言っているようにも響きます。英作文でこの言い方をするのはおすすめしません。無冠詞複数形で書くのがベストです）
• 一つの家族の構成員全員を指す：the Smiths スミス家の人々
• 川の名前：The Thames テムズ川
• 新聞の名前：the New York Times ニューヨークタイムズ
• by the 単位：be paid by the month（月単位で給与を払われる）、sell sugar by the pound（ポンド単位で砂糖を売る）
• 「the＋国籍を表す形容詞」 で、その国の人々一般に言えることを述べる場合：The Japanese are a diligent people. （日本人は勤勉な国民だ）
• sameとセットの冠詞はつねにthe：wear the same shirt（同じシャツを着ている）